CIVIL ENGINEERING AND CONSTRUCTION

掃流区間用流木捕捉工

掃流区間用 流木捕捉工
流木捕捉

流木ストッパーは、掃流区間もしくはそれに準ずる環境条件に適用できる柔構造の流木捕捉工です。鋼製チェーンおよび鋼製チェーンをゴムで被覆一体化した緩衝材(以下弾性チェーンという)を用いて格子状のネットを構成し、流木や礫が衝突した場合は、弾性チェーンの弾性変形およびネット全体の変形で外力を吸収します。

特長

  • 【ゴムの弾性変形による衝撃緩和効果とエネルギー吸収】流木や礫が衝突した場合、弾性チェーンはチェーンリンク間のゴムが圧縮変形を生じながら衝撃力を緩和します。(衝撃実験の結果では、鋼製チェーンのみと比較して最大引張力を50%に低減できる衝撃緩和効果を発揮。)また、ゴムの弾性変形で流木や礫の衝突エネルギーを吸収するため、繰り返しの使用が可能です。
  • 【部材の省力化】柔構造であるため、流木や礫の捕捉時は平面的に弓なり形状に変形し、部材の引張力として荷重が伝達します。引張力として受け持つことで、強度部材の断面を省力化できます。
  • 【土石流・流木対策技術指針に準拠】鉛直方向の部材間隔は土石流・流木対策技術指針に準拠して設定でき、従来の流木捕捉工と同等の流木捕捉性能を有します。
  • 【コンパクトに搬入&施工性に優れる】構成する部材がコンパクトで、現場の搬入時、施工の場面でも大型な重機を必要としません。水通し幅が小さい場合は、人力での施工も可能です。
  • 【取り外し可能で流木の撤去が容易】部材の接続はピン(ボルト)による勘合方式で取り外しが可能です。取り外しが出来るため、除木・除石がしやすい工法です。

動画紹介

構造

規格

弾性チェーンの緩衝効果

弾性チェーンは、ゴムと鋼製チェーンで構成され、ゴム内部に埋設された鋼製チェーンは隙間をあけて配列し、その隙間(リンク間)にもゴムを充填することにより、張力作用時に衝撃力の緩和効果とエネルギー吸収効果を発揮します。
ネット部は取り外しが可能な構造であり、部材の脱着が容易で施工性がよく、流木の撤去等、維持管理も行いやすい工法です。

弾性チェーンの断面図と弾性チェーンの緩衝効果のグラフ。断面図ではゴム内部に鋼製チェーンが埋設されている様子が描かれている。グラフでは、鋼製チェーンのみと比べ、弾性チェーンが衝撃荷重を低く抑えていることが示されている。

適用範囲

  • 掃流区間もしくは土石流区間でも上流のえん堤で土石流が捕捉され、掃流状態として検討できる場合(副堰堤に設置するなど)に適用できます。
  • 流木捕捉高さは2,3m、透過部幅は3,4mに適用できます。

カタログダウンロード