NEWS RELEASE

NEWS RELEASE

25.09.25
商品紹介

近年、日本の各地で流入・定着が確認され、問題となっている植物、ナガエツルノゲイトウ。
南米原産の多年草の1種で、世界中に外来種として定着が見られ、日本以外でも対策が課題となっています。

白い花を咲かせたナガエツルノゲイトウ 写真提供:兵庫県

無限に増える脅威の繁殖力

この植物の問題点は、その高い繁殖力で、日本に定着しているものは種子ができませんが、茎の断片・根の切れ端からでも再生できてしまいます。
つまり、駆除しようとして引き抜いても、千切れた根が残ったり、折れた茎が水に流されることで、すぐにまた再生して分布を拡大してしまうという厄介な植物なのです。

マット上に水面に広がるナガエツルノゲイトウ

ナガエツルノゲイトウは水辺に繁殖しますが、陸地にも生育し、水上では中空の茎で浮かぶことで、水面にマット状に広がり、水路を塞ぐなど、利水・治水にも悪影響を及ぼします。
一般的には淡水で育ちますが、塩への耐性もあり、海に近い場所でも枯れることなく大繁殖することがあります。

水路の堰に引っかかり水流を妨げるナガエツルノゲイトウ

水田に入り込めば収穫に影響し、不用意に駆除しようとしたり、繁殖している場所を歩き回れば靴などに付着した根などから更に分布を広げてしまう...
そんな恐ろしいこの植物を効果的に駆除するため、研究を続ける方がいます。

拡大を防ぎながら枯らす駆除工法を開発

エコロジー研究所の丸井英幹先生は、駆除により返って拡大させてしまうリスクをおさえながら、ナガエツルノゲイトウを枯らして駆除する工法を開発し、兵庫県内をはじめとした各地で施工を行っています。

エコロジー研究所 丸井英幹先生

ナガエツルノゲイトウ対策遮光シート工法を開発。
テレビなど各メディアでもナガエツルノゲイトウの問題を伝えている。

作業の合間、胴長姿で撮影に応じてくれた丸井英幹先生

水草研究会 監事
武庫川女子大学 非常勤講師
大阪市立自然史博物館 外来研究員

遮光シートでナガエツルノゲイトウを枯らして駆除

黒いシートで覆われたナガエツルノゲイトウの自生地 

ナガエツルノゲイトウ対策遮光シート工法は、草刈りや引き抜きによる駆除では拡散するリスクのあるナガエツルノゲイトウを、遮光率100%のシートで覆うことで、光合成を防止、封じ込めたその場で枯死させる駆除方法です。
水場に生えている場合でも、陸地にも施工可能で、空気や水も遮ることで、ナガエツルノゲイトウは枯れ、土壌条件によっては腐敗させて駆除することができます。

畑と畑の間の水路両側の斜面に施工されたナガエツルノゲイトウ対策遮光シート

光合成を防止する、兵糧攻めのような方法であるため、薬剤の使用等が不要で、農業用水や田畑が近い場所でも、農作物に影響なく駆除を行うことができます。

駆除に貢献するシバタの遮光シート

丸井先生が様々な素材を試しながら見つけ出した駆除に最適なシートが、シバタ工業の遮光率100%のシートでした。

  • 遮光率100%(第三者機関による証明を取得)で光合成を防止
  • 耐候性・耐オゾン性・耐食性・耐薬品性に優れ、駆除シートとして最適
  • 水域/陸域での施工が可能

このような特性を持つシートと専用資材を組み合わせ、各地でナガエツルノゲイトウの駆除が進められています。

ナガエツルノゲイトウ対策遮光シートについて、詳しくは以下のリンクよりご確認ください。
ナガエツルノゲイトウ対策遮光シート 商品ページ

ナガエツルノゲイトウを見つけたら...

ナガエツルノゲイトウは特定外来生物に指定されているため、発見された場合はまず、自治体窓口にお問い合わせください。
特定外来生物は許可なく運搬することや植栽することが禁じられていますが、
ナガエツルノゲイトウの場合、刈り取ったり引き抜いたりするだけでも、
他の場所へ拡げてしまう可能性があるため、慎重な対策が必要です。