Message from CEO 代表メッセージ
代表取締役社長 柴田 充喜
Message from CEO 代表メッセージ
シバタ工業は、令和5年8月10日に創立100周年を迎えました。

このような大きな節目を迎えることができたのは、ひとえにお得意様や取引先様をはじめとする関係各位よりいただきましたご支援ご協力の賜物と、心より御礼申し上げます。
当社は大正12年、合資会社柴田商会ゴム工業所としてゴム履物類の製造・販売から歩みを始めました。その後、防災・減災・環境へと事業領域を広げながらお客様のニーズに的確に応え、常に新たな価値を想像し、広く社会に貢献することを追求し続けてまいりました。 安心して生活していける環境や美しい自然の景観を次の世代に引き継ぐため、次の100年も品質にこだわり、信頼されるものづくりとさらなる高い目標に挑戦してまいります。 当社を支えてくださった全ての方々への感謝の意を表するとともに今後とも一層のご指導、ご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長 柴田 充喜
代表取締役社長 柴田 充喜
挑戦し続けること

当社がなぜ100年もの長きに亘り、事業を継続してこられたのか。その理由の一つは、新商品の開発や新しい市場への参入など、新しいことにどんどん挑戦し続ける姿勢にあると考えています。とりわけ印象に残っているのは、1995年1月に発生した阪神・淡路大震災をきっかけとした防災・減災分野への参入。当時、西宮から神戸までの約20kmを技術スタッフ16名と共に歩き、高速道路が落橋・倒壊していたのを目の当たりにしたのです。地震後の緊急車両の通行を妨げるその風景を見て、落橋防止装置の開発へと踏み切りました。このことがターニングポイントとなり、防災・減災事業は徐々に拡大。今や当社のコア事業のひとつとなっています。2つ目のターニングポイントは、2003年の海外進出です。当時は海外製品が続々と日本国内に入ってきていた時代。競合他社と差をつけるべく、インドネシアやタイなどに何度も足を運び、海外のパートナー企業探しに奔走しました。最終的にマレーシアのゴム会社とご縁があって2003年に関連会社を設立。その後も海外拠点は増え、今では全社業績に占める海外売上の割合が約40%(60億円)にまで増加しました。社員の活躍もあって、海洋・建築 などの既存事業も成長。新たな挑戦と既存領域の強化、その積み重ねが新たな未来を作ってきたのだと考えています。

災害に強く、環境に優しく

次の100年に向けて特に注力していきたいことの一つは、防災・減災に関する仕組みづくりです。たとえば、非常食などの物資がどのように避難所に届けられるのか。それらはどこに保管されているのか。そういった情報は曖昧なことが多く、結果的に 避難されている方々へ十分なサポートが行き渡ら ないことにもつながっていると感じます。おそらく 他の事業者や国、自治体もまだ取り組んでいない この仕組みを完成させることで、被災地の混乱を少しでも解消し、「日本国民は災害に遭ってもひと まずは安心」という状況づくりの一翼を担ってまい りたいと思います。 また、環境の分野にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。もう6年前になりますが、カンボジ アでの干ばつ対策プロジェクトを立ち上げました。主要産業である農業を安定して展開できるよう、現地で池をつくるプロジェクトです。今ではカンボジア政府と日本政府にも協力していただける規模になりました。このように、海外の開発途上国が発展できるようお手伝いしながら、いずれは海外での実績を日本へ導入し、国内にも展開したいと考えています。

次の100年に向けて

振り返ってみると、新規事業の立ち上げや海外進出など新しいことを始めようとする時、社内では反発の声も少なからずありました。それでも、私はやると決めたことは必ずやる人間。原動力となっている のは、“現場現物主義“ と “即行動“ のマインドです。阪神・淡路大震災や東日本大震災の際も、自らの足で現地に赴き、自らの目で実際の状況を見る。そして、現地の方の気持ちに立つ。テレビやPCで画面越しに見るだけでは気づき得なかったことや感じ得なかったことが、現地に行くと手に取るようにわかるからです。それはつまり、ユーザーの気持ちに立つということ。お客様のニーズに的確に応え、新たな価値を創造し、社会に貢献し続けるために、いつの時代も欠かすことのできないマインドだと考えています。次の100年に向けて目指すのは、絶えず変化し続けること。企業として、また社員一人ひとりとして、現状維持ではなく常に変化し続けながら、さらなる成長と発展に向けて前進してまいります。